奥が深いんです その1
七〇一年の大宝衣服令では、白、黄丹、紫、蘇芳、緋、紅、黄橡、練、葡萄、緑、紺、標、桑、黄、摺衣、薬、柴、墨……などの色の位階を規定して、はじめて皇族の色彩が文書によって定まった。
それぞれの位階の色以下の色は自由に使用できたが、自分の位以上の色を用いることは許されなくなったのです。
前田千寸氏の「むらさきくさ」によれば、その後、平安申期になると、それまでさしもに厳正だった禁色も大いに緩和されて、衣色の使用が自由になり、実生活上における紫色は遺憾なく普遍化されたということで、紫色には、高位の特権の他に、別の新しい価値観が生じ、王朝文化における紫色は、一種の理想の色になったといいます。