奥が深いんです その2
「源氏物語」は、多くの女性像の中で、容色、才徳兼美の理想の女性を「紫の上」と名づけているし、その筆者も紫式部といわれるようになりました。
平安朝の貴族文化は、世界の歴史にもほとんど類のない繊細優美をきわめたもので、前田民はその貴族文化の理想的条件として、三つの要素をあげておられる。
それは、あでやか(高貴)、なまめかし(艶・匂ひやか)、みやびやか(優雅)であって、あらゆる色の中で、この三要素を具備しているのが紫色であったというわけです。
今日の大衆化社会で、紫色が好まれないのも、正にそれ故なのでしょう。